私たちは、言葉によって意思疎通を行い生活をしています。しかし病気や事故、発達上の障害や加齢などによって、話したり聞いたり食べる（飲み込む）などに障害を抱えている人がいます。言語聴覚士は、このような人の機能回復や援助、支援などを行うリハビリテーションの専門職です。言語聴覚士の主な役割は、こうした聞く・話す・食べると言った事に障害を持つ人を支援し、自分らしい生活が送れるようにすること。言葉による問題には、失語症や聴覚障害、高次脳機能障害や声や発音の障害、言葉の発達が遅れているなどさまざまです。また、年齢層も幅が広く抱える問題も多岐にわたので、対処法を見つけるための検査や評価を行います。そしてそれに応じて訓練や指導、助言等をすることも言語聴覚士の役割になります。また、言語聴覚士は、医師や看護師、介護士をはじめとする多くの医療スタッフと連携してチームの一員として活動しているのが特徴です。そして、言葉に関した事だけではなく、安全に飲み込む訓練も行います。食事は生きるために重要です。上手く食べる事ができない、上手く飲み込めずにむせるなど嚥下障害や摂食障害を持っている人の状態を知り、食事の観察や機能評価、訓練を行います。このように言語聴覚士は、様々な医療スタッフとチームとして活動し、障害の状態に合わせて機能回復訓練をします。言語障害や高次脳機能障害、音声障害や構音障害、嚥下障害や聴覚障害などを持つ人たちの問題の本質を明らかにします。また、それらが発現するメカニズムを解明し、対処法を導きだすための検査などを行います。そして必要な時は、訓練や助言、援助を行うのも言語聴覚士の重要な役割でしょう。